令和6年度ながさき農業オープンアカデミー ~修了者講座(令和7年1月30日)~
 昨年夏に予定し、台風接近の影響で延期していました令和6年度ながさき農業オープンアカデミー修了者講座を令和7年1月30日に雲仙市愛野町(フラワーガーデン寺尾、愛の夢未来センター)で開催しました。当日は多忙な中、修了生6名の参加がありました。

 まず、現地視察ではH28年度修了生である寺尾恭平さん(雲仙市愛野町)の案内でフラワーガーデン寺尾(ハウス、花の選別施設など)を視察させていただき、視察後は「寺尾恭平の10年の歩みと気づき」と題しご講演いただきました。

 視察と講演では寺尾さんから経営の概況(規模、栽培している花の種類、年間作業体系、スタッフ人数など)を説明いただきました。

 また、寺尾さんはお父様と一緒に経営に携わっていますが、経営者としての心構えなどお話いただきました。その中で、

・スタッフとのミーティングの重要性。自分の仕事以外も他の仲間が何をやっているのか知ることが大事。情報を共有するために。
・儲けることが当然重要だが、花を知ってもらうことも大事。近所の保育園の子の花摘み体験を受け入れたりして、花を知ってもらう機会を設けている(=「花育」)。
・寺尾さんのところでは、「スカビオサ」がメインの生産品種ですが、もっとスカビオサを広めることを目的に、北海道の農家に苗を販売、販売のみでなく栽培管理方法を指導。
・これからは動く経営者になることが重要。現場の声を伝えること。
・人を動かすのは大変で難しい。しかし人が動くと大きな力が生まれる。

など、これまでの10年の経験を修了生に伝え、修了生も実感のこもった言葉を熱心に聴いていました。

 そして、ファームサポーターズ・ラボ 代表取締役 岡部由美子さんから、「経営計画作成時と現状の経営を振り返る」と題した講義において、

・オーケストレーター(=消費ニーズの波を作っていく人)がこれから重要性を増してくること。
・市場(国内、海外)の動向に敏感であること。
・他に負けない経営になるため、経営者の心技体が必要であること。
 (心→理念など 技→人脈、情報の取捨選択、技術・・ 体→適正規模、意思決定プロセス、ネットワーク)

 などを中心にお話いただき、修了生には自身の経営のこれからの大きな助言となりました(研修部職員)。
寺尾さんハウス内のスカビオサ(栽培のメインの花) ハウス内で寺尾さんから栽培の概要、
年間作業体系の説明がありました。
 選花施設では、出荷本数や出荷先、
ミーティングの意義について説明いただきました。
 講演「寺尾恭平の10年の歩みと気づき」
 ファームサポーターズ・ラボ 
代表取締役 岡部由美子さんの講義
(「経営計画作成時と現状の経営を振り返る」)